その日の夕刊には、泰二君のふしぎな家出を大きく報道し、この事件のかげにはおそるべきスパイの魔手がおどっているのではないかなどと、書きたてましたので、泰二君の学校友だちにも、たちまちこのことが知れわたりました。
受け持ちの先生はもちろん、同じ級のお友だちは、みなひじょうにおどろいて、泰二君の身のうえを心配しましたが、中にも胸をさわがせたのは、大野君、斎藤君、上村君という三人の少年探偵団員でした。
少年探偵団というのは、名探偵明智小五郎の少年助手小林芳雄君を団長にいただき、冒険ずきな十人の少年たちが組織している団体なのですが、その団員は、中学の一年生が三人、小学校の五年生がひとり、あとの六人は小学校の六年生ばかりで、学校もいろいろにわかれているのですが、泰二君の小学校には、泰二君のほかに、今いった三人の団員がいたのです。