明智探偵は小声でそんなことを言いながら、部屋の裏にまわって、天井を動かすしかけをしらべたり、部屋の中へはいって、懐中電灯で床や壁をあらためたりしていましたが、べつに手がかりになるような発見もなかったとみえ、ふたりの少年をうながして、家中の部屋部屋を、かたっぱしからしらべはじめました。
どの部屋のドアにもかぎはかかっていませんでしたので、なんの手数もなく、三人はつぎつぎと部屋にはいって懐中電灯の光を壁や床に投げかけましたが、家具も調度もないガランとした部屋ばかりで、紙きれ一枚落ちてはいませんでした。
そうして、三部屋ばかり、たんねんにしらべおわった三人は、こんどは建物の中央にある、いちばん広い部屋へはいっていきました。