手塚さんは三十何歳の時、兵隊に召集せられて、五年余りも戦地で苦労したのですが、戦争がおわって帰って見ると、さいわいにも港区の家は焼けていなかったけれど、おくさんは長い病気で見るもあわれな姿になっていました。
そして、待ちに待った手塚さんの顔を見ると、安心したせいか、わずか数日ののち、この世を去ってしまいました。
そのかわりには、五年間に残していったふたりの子ども、昌一君とその妹の雪子ちゃんが、びっくりするほど大きくなって、元気に育っていました。
手塚さんは三十何歳の時、兵隊に召集せられて、五年余りも戦地で苦労したのですが、戦争がおわって帰って見ると、さいわいにも港区の家は焼けていなかったけれど、おくさんは長い病気で見るもあわれな姿になっていました。
そして、待ちに待った手塚さんの顔を見ると、安心したせいか、わずか数日ののち、この世を去ってしまいました。
そのかわりには、五年間に残していったふたりの子ども、昌一君とその妹の雪子ちゃんが、びっくりするほど大きくなって、元気に育っていました。