そして、かれの銅像のような巨体が、ガクリ、ガクリとこちらへ近づいて来るではありませんか。
警官隊はあまりのおそろしさに「ワーッ」と声をあげてあとじさりしましたが、おどかしのピストルは、いっそうはげしくうちつづけられます。
怪物は煉瓦小屋のそとに出て、つっ立ったまま、あたりを見まわしていましたが、四方八方から懐中電灯の光がそそがれ、それにもましてはげしいピストルの音に、とても、逃げられないと考えたのか、いきなりそこの煙突の根もとに近づき、コンクリートの表面にうちつけてある梯子がわりの金物に、手足をかけて、グングン煙突をのぼりはじめました。