にせの明智は、わざわざ戸口まで行って、そのぼんを受けとり、女中をたちさらせると、パタンとドアをしめましたが、そこから、もとのイスへ帰るあいだに、文代さんに背をむけて、てばやくポケットから、小さなビンを取りだし、その中の白い粉を、紅茶茶碗の一つに入れて、サジでかきまわしました。
まるで手品師のような、早わざです。
そして、なにくわぬ顔で、もとのイスにもどると、紅茶のぼんをテーブルにおき、
にせの明智は、わざわざ戸口まで行って、そのぼんを受けとり、女中をたちさらせると、パタンとドアをしめましたが、そこから、もとのイスへ帰るあいだに、文代さんに背をむけて、てばやくポケットから、小さなビンを取りだし、その中の白い粉を、紅茶茶碗の一つに入れて、サジでかきまわしました。
まるで手品師のような、早わざです。
そして、なにくわぬ顔で、もとのイスにもどると、紅茶のぼんをテーブルにおき、