小林君は、明智探偵から、その話をきいていたものですから、アドバルーンが、とぶのを見ると、すぐそれを思いだしたのです。
そこで、小林君は、おおいそぎで楽屋にとびこむと、顔や手足に、うす黒いえのぐをぬり、衣装部屋にあった、いちばんきたない服を、はさみでズタズタにきりさいて、身につけ、モジャモジャ頭のカツラをかぶって、劇場の屋上にのぼり、塔からおりてくるやつを、見はっていたのです。
また、小林君は、悪がしこい犯人が、警官に化けた事件に、たびたび、であっていましたので、ふしぎな警官のすがたを見ると、すぐに、それとさとりました。