妖虫はあの晩数寄屋橋のところで、かきけすように、見えなくなったまま、一度も姿をあらわさないのです。
ところが、二週間ほどたった、ある夜のこと、荻窪の高橋太一郎さんのおうちに、おそろしいことがおこったのです。
高橋さんは、昭和鉄工会社の社長さんで、荻窪の、およそ三千平方メートルも庭のある、広いやしきに住んでいました。
妖虫はあの晩数寄屋橋のところで、かきけすように、見えなくなったまま、一度も姿をあらわさないのです。
ところが、二週間ほどたった、ある夜のこと、荻窪の高橋太一郎さんのおうちに、おそろしいことがおこったのです。
高橋さんは、昭和鉄工会社の社長さんで、荻窪の、およそ三千平方メートルも庭のある、広いやしきに住んでいました。