あやしいぬけがら
その日の夕方、賢二少年は、おうちの二階のおしいれの中にある、昆虫標本の箱をとりにあがって、二階の広間の外を、通りかかり、ガラスのはまったしょうじから、ふと中をのぞくと、みょうなものが、目にはいりました。
それは十五畳の日本座敷で、いつもつかわない部屋ですから、一方の雨戸が、しめきったままになっているうえ、もう日がくれるじぶんなので、広間の中は、うす暗く、ものの形もはっきり見わけられないくらいですが、その床の間の上に、大きな黒いものが、寝そべっているように見えたのです。
あやしいぬけがら
その日の夕方、賢二少年は、おうちの二階のおしいれの中にある、昆虫標本の箱をとりにあがって、二階の広間の外を、通りかかり、ガラスのはまったしょうじから、ふと中をのぞくと、みょうなものが、目にはいりました。
それは十五畳の日本座敷で、いつもつかわない部屋ですから、一方の雨戸が、しめきったままになっているうえ、もう日がくれるじぶんなので、広間の中は、うす暗く、ものの形もはっきり見わけられないくらいですが、その床の間の上に、大きな黒いものが、寝そべっているように見えたのです。