同じ海でも、その美しさは、時によって、びっくりするほど、ちがって見えるのです。
まるでかがみのような静かななぎのとき、海一面があわだち、にえたぎるような、あらしのとき、朝日、夕日にまっかにいろどられた海、満月の光で銀色にかがやく海、そのひとつひとつが、みんな、たましいもとろけるように、美しいのです。
その夕方も、一郎君は、学校から帰ると、いそぎの宿題をすませてから、うちをかけだして、岩山の上にのぼり、そのてっぺんに腰をおろして、なつかしい巨大なおかあさんのような海に、じっと見いっていました。
同じ海でも、その美しさは、時によって、びっくりするほど、ちがって見えるのです。
まるでかがみのような静かななぎのとき、海一面があわだち、にえたぎるような、あらしのとき、朝日、夕日にまっかにいろどられた海、満月の光で銀色にかがやく海、そのひとつひとつが、みんな、たましいもとろけるように、美しいのです。
その夕方も、一郎君は、学校から帰ると、いそぎの宿題をすませてから、うちをかけだして、岩山の上にのぼり、そのてっぺんに腰をおろして、なつかしい巨大なおかあさんのような海に、じっと見いっていました。