もうひとつは保険会社の証書なのだよ。
明智はそういって、手に持っていた何枚かの書きつけを見せました。
「その、もと船長の遺言書は、むずかしい文章なので、くだいて話すとね、今から二十年ばかりまえに、紀伊半島の潮ノ岬の沖で、大洋丸という汽船が、暴風のために沈没した。
もうひとつは保険会社の証書なのだよ。
明智はそういって、手に持っていた何枚かの書きつけを見せました。
「その、もと船長の遺言書は、むずかしい文章なので、くだいて話すとね、今から二十年ばかりまえに、紀伊半島の潮ノ岬の沖で、大洋丸という汽船が、暴風のために沈没した。