いま、お茶でもいれますから。
そういって、しらひげのおじいさんが、縁がわに腰をかけると、いなかじいさんも、ならんで腰かけ、アサガオのそだてかたについて、話がはずみましたが、いなかじいさんは、庭ぜんたいの草花が見たいというので、縁がわから立って、庭の奥のほうまで見まわるのでした。
主人のしらひげのおじいさんも、そのあとから歩いていきましたが、ふたりのあいだが、ずっとへだたって、いなかじいさんが、家の角をむこうへまがっていくのを待って、こちらの軒下においてある木の箱のふたをひらき、その前にしゃがんで、なにかやっていましたが、やがて立ちあがると、箱の中から一羽のハトが、ばたばたと飛びだして、サーッと空に舞いあがり、そのまま、どこかへ飛びさってしまいました。