主人のしらひげのおじいさんも、そのあとから歩いていきましたが、ふたりのあいだが、ずっとへだたって、いなかじいさんが、家の角をむこうへまがっていくのを待って、こちらの軒下においてある木の箱のふたをひらき、その前にしゃがんで、なにかやっていましたが、やがて立ちあがると、箱の中から一羽のハトが、ばたばたと飛びだして、サーッと空に舞いあがり、そのまま、どこかへ飛びさってしまいました。
いなかじいさんは、それには気がつかず、むこうの角からもどってきました。
それから、ふたりのおじいさんは、しばらく肩をならべて、庭の草花を見まわっていましたが、もとの縁がわへもどろうと歩きだしたとき、あとから、しらひげのおじいさんが声をかけました。