それから、夜になるのをまって、小林、井上の二少年はクワをかついで、ソッと井上君のうちの庭に出ると、木のしげった庭のすみを、六十センチメートルほどの深さにほって、そこへ、なにかをうずめ、ていねいに土をかけました。
小林君と井上一郎少年は、庭の土のなかへ、黒いものをうずめてから、二階の一郎君の勉強部屋にとじこもって、なにかやっていましたが、しばらくすると、一郎君は、白い絹糸の毛をはやした大きなオモチャの白犬を、だいじそうにかかえて、小林君といっしょに、二階からおりてきました。
これは、一郎君がまだ小さかったころのオモチャです。