そうしてこの意識の連続を称して俗に命と云うのであります。
連続と云う字を使用する以上は意識が推移して行くと云う意味を含んでおって、推移と云う意味がある以上は(一)意識に単位がなければならぬと云う事と(二)この単位が互に消長すると云う事と(三)は消長が分明であるくらいに単位意識が明暸でなければならぬと云う事と(四)意識の推移がある法則に支配せらるるやと云う事になりますから、問題がよほど込入って来ますが、今はそんな面倒な事を御話する場合でないから、諸君の御研究に一任する事として講話を進めます。
もっとも今申した四カ条のうち、意識推移の原則については私の「文学論」の第五篇に不完全ながら自分の考えだけは述べておきましたから、御参考を願いたいと思います。