固より新たに開拓する領土の事でありますから、御参考になるほどにはできておりません。
けれども、あの議論の上へ上へとこれからの人が、新知識を積んで行って、私の疎漏なところを補い、誤謬のあるところを正して下さったならば、批評学が学問として未来に成立せんとは限らんだろうと思います。
私はある事情から重に創作の方をやる考えでありますから、向後この方面に向って、どのくらいの貢献ができるか知れませんが、もし篤実な学者があって、鋭意にそちらを開拓して行かれたならば、学界はこの人のために大いなる利益を享けるに相違なかろうと確信しております。