その為に又十日余り無駄に過さねばなりませんでしたが、やがてもう大丈夫だという時を見計らって、ある日私はいつもの様にその辺の山路を散歩しました。
そして、宿から半里程のある小高い崖の頂上へ辿りつき、私はそこでじっと夕闇の迫って来るのを待っていました。
その崖の真下には汽車の線路がカーブを描いて走っている、線路の向う側はこちらとは反対に深いけわしい谷になって、その底に一寸した谷川が流れているのが、霞む程遠くに見えています。
その為に又十日余り無駄に過さねばなりませんでしたが、やがてもう大丈夫だという時を見計らって、ある日私はいつもの様にその辺の山路を散歩しました。
そして、宿から半里程のある小高い崖の頂上へ辿りつき、私はそこでじっと夕闇の迫って来るのを待っていました。
その崖の真下には汽車の線路がカーブを描いて走っている、線路の向う側はこちらとは反対に深いけわしい谷になって、その底に一寸した谷川が流れているのが、霞む程遠くに見えています。