「兄貴は、君も知っていた通り、毎日横浜へ通って、○○会社の通訳係をやっているんだが、気の毒だよ、縁談があっても、親父の為にまとまらないのだ。
そうかといって、別居する勇気もない、みじめな母親を見捨てて行く気には、どうしてもなれないというのだ。
三十近い兄貴が、親父ととっ組あったりするといったら、君にはおかしく聞えるかも知れないが、兄貴の心持になって見ると、実際無理もないんだよ」
「兄貴は、君も知っていた通り、毎日横浜へ通って、○○会社の通訳係をやっているんだが、気の毒だよ、縁談があっても、親父の為にまとまらないのだ。
そうかといって、別居する勇気もない、みじめな母親を見捨てて行く気には、どうしてもなれないというのだ。
三十近い兄貴が、親父ととっ組あったりするといったら、君にはおかしく聞えるかも知れないが、兄貴の心持になって見ると、実際無理もないんだよ」