今這入ったばかりのところで、まだ箪笥の錠前をガチャガチャ云わせている。
一体、どの箪笥の、どの抽出へしまうのかと、幸の障子の破れに目を当てて、そっと覗いて見ると、何しろ二間兼用の五燭の電燈だから、それに障子の穴がやっと片目丈の大きさなので、見当をつけるのが、なかなか骨だったが、でも、兎も角、入口から云って正面の箪笥の上の、小抽斗の左の端ということ丈は分った。
お花の後姿は、そこへ一物を投げ込むと、ビシャンとしめて大急ぎでこちらへやって来そうな様子。
今這入ったばかりのところで、まだ箪笥の錠前をガチャガチャ云わせている。
一体、どの箪笥の、どの抽出へしまうのかと、幸の障子の破れに目を当てて、そっと覗いて見ると、何しろ二間兼用の五燭の電燈だから、それに障子の穴がやっと片目丈の大きさなので、見当をつけるのが、なかなか骨だったが、でも、兎も角、入口から云って正面の箪笥の上の、小抽斗の左の端ということ丈は分った。
お花の後姿は、そこへ一物を投げ込むと、ビシャンとしめて大急ぎでこちらへやって来そうな様子。