それから、御両人睨み合いよろしくあって、だが、そうしていても際限がないので、どちらが口を切るともなく、砂をかむ様な世間話を二口三口取交している内に、やがて九時だ、宗三思惑があるのでいつもよりも少し早いのだが、早速床につく。
さて、その真夜中、お花の寝息を伺って、これなら大丈夫と思ったか、宗三むっくり起上って、寝巻の前をかき合せると、ソロリソロリと寝間の外へ忍び出した。
行先は云うまでもなく納戸だ。
それから、御両人睨み合いよろしくあって、だが、そうしていても際限がないので、どちらが口を切るともなく、砂をかむ様な世間話を二口三口取交している内に、やがて九時だ、宗三思惑があるのでいつもよりも少し早いのだが、早速床につく。
さて、その真夜中、お花の寝息を伺って、これなら大丈夫と思ったか、宗三むっくり起上って、寝巻の前をかき合せると、ソロリソロリと寝間の外へ忍び出した。
行先は云うまでもなく納戸だ。