外の事務員達は、てんでに冗談をいいあったり、不平をこぼしあったり、一日ざわざわ騒いでいるのに、T丈けはその仲間に加わらないで、退出時間が来るまでは、むっつりとして、こつこつ仕事をしていました。
「十二億四千五百三十二万二千二百二十二円七十二銭」
Tはその翌日も、S子の算盤に同じ金額を弾いて、机の上の目につく場所へおきました。
外の事務員達は、てんでに冗談をいいあったり、不平をこぼしあったり、一日ざわざわ騒いでいるのに、T丈けはその仲間に加わらないで、退出時間が来るまでは、むっつりとして、こつこつ仕事をしていました。
「十二億四千五百三十二万二千二百二十二円七十二銭」
Tはその翌日も、S子の算盤に同じ金額を弾いて、机の上の目につく場所へおきました。