私はいっそ凡てを知らないでいた方が、どれ程よかったことか、この雪枝さんからの絵葉書の表には、綺麗な文字で弟の宛名が書かれたわきに、一つの例外もなく、切手がななめにはってあるではありませんか。
態とでなければ出来ない様に、キチンと行儀よく、ななめにはってあるではありませんか。
それは決して偶然の粗相なぞではないのです。
私はいっそ凡てを知らないでいた方が、どれ程よかったことか、この雪枝さんからの絵葉書の表には、綺麗な文字で弟の宛名が書かれたわきに、一つの例外もなく、切手がななめにはってあるではありませんか。
態とでなければ出来ない様に、キチンと行儀よく、ななめにはってあるではありませんか。
それは決して偶然の粗相なぞではないのです。