江戸川乱歩 『二癈人』 斎藤氏は身動きもしないで謹聴していた。 併し彼の眼は、物語の興味に引つけられているという以上に何事かを語っている様に見えた。 正月の書入れ時もとくに過ぎた温泉場は、湯治客も少く、ひっそりとして物音一つしなかった。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア