万事がそうだけれど、たとえば文学などでいうと、こう怪奇的な、変に秘密がかった、そうだね、日本でいえば平田篤胤だとか、上田秋成だとか、外国でいえば、スエデンボルグだとかウイリアム・ブレークだとか例の、君のよくいうポオなども、先生大すきだった。
市井の出来事でも、一つは新聞記者という職業上からでもあろうが、人の知らない様な、変てこなことを馬鹿に詳しく調べていて、驚かされることがしばしばあった。
彼の為人を説明するのがこの話しの目的ではないから、別に深入りはしないが、例えば上田秋成の「雨月物語」の内で、どんなものを彼が好んだかということを一言すれば、彼の人物がよくわかる。