夜半にムクムクと起上って、その辺を歩き廻る。
そんなことはまだお手軽な方だった。
ひどい時には、夢中で表の締りを――それが住み込みで勤めていた木綿問屋のである――その締りを開けて、一町内をぐるっと廻って来て、又戸締りをして寝て了ったことさえあるのだ。
夜半にムクムクと起上って、その辺を歩き廻る。
そんなことはまだお手軽な方だった。
ひどい時には、夢中で表の締りを――それが住み込みで勤めていた木綿問屋のである――その締りを開けて、一町内をぐるっと廻って来て、又戸締りをして寝て了ったことさえあるのだ。