本を見ても、人に聞いても、夢遊病者の殺人というのは間々ある事らしい。
まだ木綿問屋にいた頃、飯炊きの爺さんが、若い時分在所にあった事実談だといって、気味の悪い話をしたのを、彼はよく覚えている。
それは、村でも評判の貞女だったある女が、寝惚けて、野らで使う草刈鎌をふるってその亭主を殺して了ったというのである。
本を見ても、人に聞いても、夢遊病者の殺人というのは間々ある事らしい。
まだ木綿問屋にいた頃、飯炊きの爺さんが、若い時分在所にあった事実談だといって、気味の悪い話をしたのを、彼はよく覚えている。
それは、村でも評判の貞女だったある女が、寝惚けて、野らで使う草刈鎌をふるってその亭主を殺して了ったというのである。