平田氏はもうこの土地にも懲りていたけれど、足の傷がまだ痛むのと、それを無理に帰京して淋しい邸へ帰るよりは、この賑かな宿屋住いの方がいくらか居心地がよかろうと思ったのとで、ずっと滞在を続けていた。
一つは新しく知合いになった青年が仲々面白い話相手だったことも、彼を引止めるのに与って力があった。
その青年が今日も又彼の部屋を訪れた。
平田氏はもうこの土地にも懲りていたけれど、足の傷がまだ痛むのと、それを無理に帰京して淋しい邸へ帰るよりは、この賑かな宿屋住いの方がいくらか居心地がよかろうと思ったのとで、ずっと滞在を続けていた。
一つは新しく知合いになった青年が仲々面白い話相手だったことも、彼を引止めるのに与って力があった。
その青年が今日も又彼の部屋を訪れた。