賊はそうして、五分か十分のあいだ、探偵をエレベーターの中にとじこめておいて、そのひまに階段のほうからコッソリ逃げさろうとしたのです。
いくら大胆不敵の二十面相でも、もう正体がわかってしまった今、探偵と肩をならべて、ホテルの人たちや泊まり客のむらがっている玄関を、通りぬける勇気はなかったのです。
明智はけっしてとらえないといっていますけれど、賊の身にしては、それをことばどおり信用するわけにはいきませんからね。
賊はそうして、五分か十分のあいだ、探偵をエレベーターの中にとじこめておいて、そのひまに階段のほうからコッソリ逃げさろうとしたのです。
いくら大胆不敵の二十面相でも、もう正体がわかってしまった今、探偵と肩をならべて、ホテルの人たちや泊まり客のむらがっている玄関を、通りぬける勇気はなかったのです。
明智はけっしてとらえないといっていますけれど、賊の身にしては、それをことばどおり信用するわけにはいきませんからね。