あれ程の用心をしたのだから、復讐鬼がこの山中まで追駈けて来るということは、全く考えなかった。
その点はすっかり安心し切っていたのだけれど、それとは別に、広い城郭住いの朝晩、何とはなしに怪談めいたゾクゾクするような雰囲気が、ひしひしと身にせまるのを覚え始めた。
最初それに気附いたのは、五日目の夜更けのことであった。
あれ程の用心をしたのだから、復讐鬼がこの山中まで追駈けて来るということは、全く考えなかった。
その点はすっかり安心し切っていたのだけれど、それとは別に、広い城郭住いの朝晩、何とはなしに怪談めいたゾクゾクするような雰囲気が、ひしひしと身にせまるのを覚え始めた。
最初それに気附いたのは、五日目の夜更けのことであった。