江戸川乱歩 『悪魔の紋章』 節穴から目を放していた僅かの間に、正面に白い幕のようなものが垂れ下ったらしく感じられた。 その幕の表面に、一丈の月輪が輝いているのだ。 初めは、その月の中の兎のように見えていた薄黒いものが、光の度を増すにつれて、もつれ合う無数の蛇に変って行った。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア