若しその竜子の外泊の日が、これまでの殺人事件の日と一致すれば、愈々この女を疑わなければならないのだ。
そこで、中村警部は川手氏の二人の令嬢が殺害されたと覚しき日附、その死体が陳列館やお化け大会へ運ばれた日附、それから川手氏自身が行方不明になった日附などを思い出して、それらの事件の当夜、竜子が外泊したかどうかを確めて見ることにした。
老婆の記憶を呼び起すのに、ひどく手数と時間がかかったけれど、月々の行事などに結びつけて、結局それらの事件の日と竜子の外泊の日とがピッタリ一致していたことを確め得たのである。