美子姫は、美術館へ這入った時から、遠くの隅の、その鍍金仏を、目も離さず見つめていた。
黄金の顔、……黄金の衣、……若しやあの仏像は生きているのではないかしら、というギョッとする様な妄想に、彼女はおびえ切っていた。
近づくに従って、その大男程もある仏像が、金箔の内側で、ひそかに、ひそかに、呼吸をしている様にさえ思われる。
美子姫は、美術館へ這入った時から、遠くの隅の、その鍍金仏を、目も離さず見つめていた。
黄金の顔、……黄金の衣、……若しやあの仏像は生きているのではないかしら、というギョッとする様な妄想に、彼女はおびえ切っていた。
近づくに従って、その大男程もある仏像が、金箔の内側で、ひそかに、ひそかに、呼吸をしている様にさえ思われる。