年配は三十五六に見えたが、給仕の癖に立派やかな口髭を貯え、気取った縁なしの近眼鏡をかけているのだ。
警部は予め給仕人等の身元をも充分取調べ、別段疑わしいものもないことは確めてあったので、まさかこの髭の給仕が黄金仮面の変装姿だとは思わぬが、それにしても、何となく気掛りな人物である。
彼は絶え間なく給仕の挙動を注意していた。
年配は三十五六に見えたが、給仕の癖に立派やかな口髭を貯え、気取った縁なしの近眼鏡をかけているのだ。
警部は予め給仕人等の身元をも充分取調べ、別段疑わしいものもないことは確めてあったので、まさかこの髭の給仕が黄金仮面の変装姿だとは思わぬが、それにしても、何となく気掛りな人物である。
彼は絶え間なく給仕の挙動を注意していた。