伯爵のこの陰欝な、併し詩的な考案は、か様に書き記したのでは、誠に単純なものであるが、実際は計り知られぬ華美な、夢幻的な光景を作り出していた。
とり分け、西のはずれの真黒な部屋は血色の色絹を通して暗い掛毛氈の上に落ちる灯影が、ゾッとする程怪奇な感じを与えた。
そこへ入って来る人々の顔は、何かしらこの世のものでない、不気味な色に見えるので、来客の中にも、思い切ってその部屋に足を入れる程大胆な人は、殆どなかった位だ。
伯爵のこの陰欝な、併し詩的な考案は、か様に書き記したのでは、誠に単純なものであるが、実際は計り知られぬ華美な、夢幻的な光景を作り出していた。
とり分け、西のはずれの真黒な部屋は血色の色絹を通して暗い掛毛氈の上に落ちる灯影が、ゾッとする程怪奇な感じを与えた。
そこへ入って来る人々の顔は、何かしらこの世のものでない、不気味な色に見えるので、来客の中にも、思い切ってその部屋に足を入れる程大胆な人は、殆どなかった位だ。