そうして置いて、隣の志摩子さんの書斎で甲田君が日記帳を読んでいる機会を利用して(この日記帳を読ませたのも、あなたがそれとなく暗示を与えたのではありませんか)煙硝の焼けこげがつかぬ様ピストルの手を高く上げて、一番離れた足首を射ったのです。
あなたはちゃんと、その物音で隣室の甲田君が飛んで来ることを予知していた。
同時に、恋人の日記の盗み読みという恥しい行為の為、甲田君がアリバイの申立てについて、曖昧な、疑われ易い態度を示すに相違ないと見込んでいたのです。
そうして置いて、隣の志摩子さんの書斎で甲田君が日記帳を読んでいる機会を利用して(この日記帳を読ませたのも、あなたがそれとなく暗示を与えたのではありませんか)煙硝の焼けこげがつかぬ様ピストルの手を高く上げて、一番離れた足首を射ったのです。
あなたはちゃんと、その物音で隣室の甲田君が飛んで来ることを予知していた。
同時に、恋人の日記の盗み読みという恥しい行為の為、甲田君がアリバイの申立てについて、曖昧な、疑われ易い態度を示すに相違ないと見込んでいたのです。