わしは大学の哲学科に、彼は美術学校の洋画科に通っていたが、寄寓している場所が近かったので、ふとしたことから友達になり、遂にはお互に離れられぬ、恋人同志の様な親友になってしまった。
川村義雄と云って、わしよりは三つも年下であったが、貧家に育った為に、世間のことは、兄分のわしよりもずっと明るく、容貌の点でも、わしとは比べものにならぬ程美しかった。
学校を卒業すると、わしはその川村を伴って故郷のS市へ帰った。
わしは大学の哲学科に、彼は美術学校の洋画科に通っていたが、寄寓している場所が近かったので、ふとしたことから友達になり、遂にはお互に離れられぬ、恋人同志の様な親友になってしまった。
川村義雄と云って、わしよりは三つも年下であったが、貧家に育った為に、世間のことは、兄分のわしよりもずっと明るく、容貌の点でも、わしとは比べものにならぬ程美しかった。
学校を卒業すると、わしはその川村を伴って故郷のS市へ帰った。