それを、まるでうそみたいな話じゃが、わしは少しも気づかなかったのだ。
瑠璃子に溺れ切ていたわしは、彼女のこととなると、もう盲目も同然で、カラ意気地がなかったのだ。
それは兎も角、このわし達夫婦の引続いての長患いが、あの恐ろしい破局への不気味な前奏曲であった。
それを、まるでうそみたいな話じゃが、わしは少しも気づかなかったのだ。
瑠璃子に溺れ切ていたわしは、彼女のこととなると、もう盲目も同然で、カラ意気地がなかったのだ。
それは兎も角、このわし達夫婦の引続いての長患いが、あの恐ろしい破局への不気味な前奏曲であった。