だが、それにしても、婆やのお豊が今時分こんな方角へ、一体何をしに行くのであろうと、汽車が止まるたびに、今度は降りるか、今度は降りるかと、絶えず気を配っていたが、なかなか降りる気配はなく、とうとう終点のY駅まで来てしまった。
さてはと、胸を躍らせながら、わしはお豊のあとに廻って、彼女を尾行したのだが、やっぱり想像に違わず、お豊の行先は例の山の中の大牟田家の別荘であった。
お豊は別荘の少し手前で車を捨て、細い坂道を別け昇って行く。
だが、それにしても、婆やのお豊が今時分こんな方角へ、一体何をしに行くのであろうと、汽車が止まるたびに、今度は降りるか、今度は降りるかと、絶えず気を配っていたが、なかなか降りる気配はなく、とうとう終点のY駅まで来てしまった。
さてはと、胸を躍らせながら、わしはお豊のあとに廻って、彼女を尾行したのだが、やっぱり想像に違わず、お豊の行先は例の山の中の大牟田家の別荘であった。
お豊は別荘の少し手前で車を捨て、細い坂道を別け昇って行く。