わしの恨みはそんなあっさりしたものではなかったのじゃ。
で、順序を追ってジワジワと楽しみながら復讐事業を進めて行くことにしたが、先ず第一着手として、為しとげねばならぬ三つの事柄があった。
その一つは、川村義雄との交りを深くして、彼の心からの信頼を得ること、第二は川村の瑠璃子に対する情熱を陰に陽に煽り立て、わしが嘗つて瑠璃子に抱いていた以上の狂恋に溺れさせること、第三には、このわしがひそかに瑠璃子の心を捉え、瑠璃子を我物として置いて、最も適当な機会に、その事を川村に知らしめ、彼奴を絶望のドン底につき落してやること。