離そうにも、指が無感覚になってしまって、云うことを聞かなかったし、そうでなくても、手を離したら、ビチビチ躍り出すのではないかと、安心が出来なんだ。
だが、いつまで押えつけている訳にも行かぬので、怖る怖る手を離して見ると、被害者はくらげの様に、グニャグニャと、自動車の底へ、くずおれてしまった。
彼はクッションを取りはずし、難儀をして、芙蓉の死骸を、その下の空ろな箱の中へおさめ、元通りクッションをはめて、その上にぐったり腰をおろすと、気をしずめる為に、暫くの間、じっとしていた。
離そうにも、指が無感覚になってしまって、云うことを聞かなかったし、そうでなくても、手を離したら、ビチビチ躍り出すのではないかと、安心が出来なんだ。
だが、いつまで押えつけている訳にも行かぬので、怖る怖る手を離して見ると、被害者はくらげの様に、グニャグニャと、自動車の底へ、くずおれてしまった。
彼はクッションを取りはずし、難儀をして、芙蓉の死骸を、その下の空ろな箱の中へおさめ、元通りクッションをはめて、その上にぐったり腰をおろすと、気をしずめる為に、暫くの間、じっとしていた。