彼は、魂のない恋人のむくろに、こうまで彼を惹きつける力が潜んでいようとは、想像もしていなかった。
死骸であるが故に、却って、生前の彼女にはなかったところの、一種異様の、人外境の魅力があった。
むせ返る様な香気の中を、底知れぬ泥沼へ、果てしも知らず沈んで行く気持だった。
彼は、魂のない恋人のむくろに、こうまで彼を惹きつける力が潜んでいようとは、想像もしていなかった。
死骸であるが故に、却って、生前の彼女にはなかったところの、一種異様の、人外境の魅力があった。
むせ返る様な香気の中を、底知れぬ泥沼へ、果てしも知らず沈んで行く気持だった。