江戸川乱歩 『蟲』 門を出ると、彼は隅田堤を、何ということもなく、急ぎ足で歩いて行った。 大川の濁水が、ウジャウジャと重なり合った無数の虫の流れに見えた。 行手の大地が、匍匐する微生物で、覆い隠され、足の踏みどもない様に感じられた。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア