似たようなので、いっそう不思議に思われたのは、今度は別段部屋が薄暗いわけでもなく、彼の顔も見えていて、そこへ変てこな、ゴチャゴチャとした鏡を立て並べた器械を置きますと、彼の眼なら眼だけが、これもまた盥ほどの大きさで、ポッカリと、私の目の前の空間に浮き出す仕掛けなのです。
突然そいつをやられた時には、悪夢でも見ているようで身がすくんで、殆んど生きた空もありませんでした。
ですが、種を割ってみれば、これがやっぱり、先ほどお話しした魔法の紙幣と同じことで、ただたくさん凹面鏡を使って、像を拡大したものにすぎないのでした。