その中央で踊り狂う彼の姿は、或いは巨大に、或いは微小に、或いは細長く、或いは平べったく、或いは曲がりくねり、或いは胴ばかりが、或いは首の下に首がつながり、或いはひとつの顔に眼が四つでき、或いは唇が上下に無限に延び、或いは縮み、その影がまた互に反復し、交錯して、紛然雑然、まるで狂人の幻想です。
ある時は部屋全体が巨大なる万華鏡です。
からくり仕掛けで、カタリカタリと廻る、数十尺の鏡の三角筒の中に、花屋の店をからにして集めてきた、千紫万紅が、阿片の夢のように、花弁一枚の大きさが畳一畳にも映ってそれが何千何万となく、五色の虹となり、極地のオーロラとなって、見る者の世界を覆いつくす。