今もいうあるクリスマス・イヴの午前一時頃、その暗黒街のとある巨大な建物、外部から見たのではまるで空家のようなまっ暗な建物の中に、けたはずれな、狂気めいた大夜会が、今、最高潮に達していた。
ナイトクラブの広々としたフロアに、数十人の男女が、或る者は盃をあげてブラボーを叫び、或る者はだんだら染めのの尖り帽子を横っちょにして踊りくるい、或る者はにげまどう小女をゴリラの恰好で追いまわし、或る者は泣きわめき、或る者は怒りくるっている上を、五色の粉紙が雪と舞い、五色のテープが滝と落ち、数知れぬ青赤の風船玉が、むせかえる煙草のけむりの雲の中を、とまどいをしてみだれ飛んでいた。
「やあ、ダーク・エンジェルだ。