恰好のいいソフト帽、はでな柄の背広服、気取った鼻目がね、濃い口ひげ、右手にはスネークウッドのステッキ、左手にはオーバーコート。
これがわずか三分間の変装とは、お染の七化けもはだしの早業、魔術師と自称する「黒トカゲ」でなくてはできない芸当だ(そういう変装用の服装は、いつも旅行鞄の底に用意されていたのだ)。
その上、なんとまあ抜け目のないことには、トランクの中の宝石類は、一つもあまさず、その背広服のポケットにおさまっていたのである。
恰好のいいソフト帽、はでな柄の背広服、気取った鼻目がね、濃い口ひげ、右手にはスネークウッドのステッキ、左手にはオーバーコート。
これがわずか三分間の変装とは、お染の七化けもはだしの早業、魔術師と自称する「黒トカゲ」でなくてはできない芸当だ(そういう変装用の服装は、いつも旅行鞄の底に用意されていたのだ)。
その上、なんとまあ抜け目のないことには、トランクの中の宝石類は、一つもあまさず、その背広服のポケットにおさまっていたのである。