そこは畳の赤茶けた、なんの飾りもない六畳の部屋で、品物といっては、隅っこに小さな鏡台とトランクが一つ置いてあるばかりだ。
ますます奇怪な老人の行動であったが、葉子はそこへ着くまでの車中で、老人からこの不思議な雇傭契約の秘密を、ある程度まで聞かされていたので、もう少しも不安は感じなかった。
むしろ彼女の奇妙な役割に少なからぬ興味を持ちはじめていた。
そこは畳の赤茶けた、なんの飾りもない六畳の部屋で、品物といっては、隅っこに小さな鏡台とトランクが一つ置いてあるばかりだ。
ますます奇怪な老人の行動であったが、葉子はそこへ着くまでの車中で、老人からこの不思議な雇傭契約の秘密を、ある程度まで聞かされていたので、もう少しも不安は感じなかった。
むしろ彼女の奇妙な役割に少なからぬ興味を持ちはじめていた。