早苗さんを危地にみちびいたのも、賊を見逃がしたのも、全く岩瀬氏夫妻の手落ちであって、誰を恨むこともなかったが、悲しみのあまり、憤りのあまり、つい度を失って、明智探偵の不用意な外出を、責めたい気持にもなるのであった。
明智はむろんその気持を察しないではなかった。
また彼自身としても、名探偵の名にかけて、この誘拐事件に責任を感じ、取りかえしのつかぬ油断をくやまないわけではなかった。
早苗さんを危地にみちびいたのも、賊を見逃がしたのも、全く岩瀬氏夫妻の手落ちであって、誰を恨むこともなかったが、悲しみのあまり、憤りのあまり、つい度を失って、明智探偵の不用意な外出を、責めたい気持にもなるのであった。
明智はむろんその気持を察しないではなかった。
また彼自身としても、名探偵の名にかけて、この誘拐事件に責任を感じ、取りかえしのつかぬ油断をくやまないわけではなかった。