Bが意識の舞台に上り始める時にはもうAの方は薄ぼんやりしてだんだん識域の方に近づいてくる。
BからCへ移るときはこれと同じ所作を繰返すに過ぎないのだから、いくら例を長くしても同じ事であります。
これは極めて短時間の意識を学者が解剖して吾々に示したものでありますが、この解剖は個人の一分間の意識のみならず、一般社会の集合意識にも、それからまた一日一月もしくは一年乃至十年の間の意識にも応用の利く解剖で、その特色は多人数になったって、長時間に亘ったって、いっこう変りはない事と私は信じているのであります。