これらの言葉こそスリルそのものを生のままいい現わしているのであって、低調な作物にそれが頻出するのはむしろ当然のことである。
(上述のさまざまのスリルのうち探偵小説に縁の深いものは恐怖スリルであって、そのほかのものはほとんどここに言及する必要はなかったのであるが、恐怖以外の快苦にもスリルの存在することについて読者の注意をひいたまでである。
それゆえ以下のべるところのいわば高級スリルについては、むろん喜びにも、悲しみにも、怒りにも、段階の高いスリルがあることはいうまでもないのだが、それらは略して、恐怖スリルだけに局限するつもりである)