お寺のお堂みたいに天井の高い建物は、まるで水の底にでも在る様に、森閑と静まり返っていた。
丁度私が、ある部屋の陳列棚の前に立って、古めかしい木彫の菩薩像の、夢の様なエロティクに見入っていた時、うしろに、忍ばせた足音と、幽かな絹ずれの音がして、誰かが私の方へ近づいて来るのが感じられた。
私は何かしらゾッとして、前のガラスに映る人の姿を見た。
お寺のお堂みたいに天井の高い建物は、まるで水の底にでも在る様に、森閑と静まり返っていた。
丁度私が、ある部屋の陳列棚の前に立って、古めかしい木彫の菩薩像の、夢の様なエロティクに見入っていた時、うしろに、忍ばせた足音と、幽かな絹ずれの音がして、誰かが私の方へ近づいて来るのが感じられた。
私は何かしらゾッとして、前のガラスに映る人の姿を見た。